UNIVAS
大学スポーツ界の振興を目的に、米国のNCAA(全米大学体育協会)のように各大学・各競技を
横断的に統括するために設立されたのが「一般社団法人 大学スポーツ協会(通称:UNIVAS)」。
UNIVASは各大会の運営サポートと表彰にはじまり、ルールの制定や広報活動、
さらにはスポーツ施設の整備や指導者の養成まで多岐に渡り、学生・大学・競技団体等を
支援することを事業内容としている。対象は体育部を持つ全国221大学に加え、JSPO(日本スポーツ協会)と
JOC(日本オリンピック委員会)に加盟する下部の学生団体を含む35の競技団体。
デザインしたUNIVASのロゴは大学の校章などに多く用いられる「盾型」をベースに、その内部を大学生の
「大」の字で5分割。その分割された空間にUNIVASが掲げる「5大原則」をそれぞれ表現した。
心:規律や整った精神性を表す「規則的に並ぶロウソクの炎」
技:戦略やスキルの象徴としての「チェス盤」
体:勇気と強靭な肉体の「ライオン」
知:学問を象徴する「書物」
徳:スポーツマンシップと平和の象徴の「鳩」
このように、複数のメッセージが凝縮された、和と洋、伝統と若々しさを兼ね備えたロゴデザインを目指した。
また、「パーソン・オブ・ザ・イヤー」や大学対抗戦「UNIVAS CUP」総合ランキングなど、
毎年度末に16種類の賞が授与される際に手渡されるトロフィーやメダルは、
ロゴの形状をそのまま押出し成型したアルミニウム材を切り出して製作。
最優秀賞は300mm、そして入賞者は210mmの長さにカットしたトロフィーを。
さらに薄くスライスしたものはリボンを通してメダルになる。
つまり、それぞれ異なるものを贈られているようで、実は全員「同じもの」をもらっているのである。
このように「ひとつの存在」の一部をみんなでシェアする感覚を通じて、
過去・現在・未来へと受け継がれていく「伝統」と、個人だけでなく他のチームメンバーや
指導者、たくさんのサポーターとの「一体感や絆」による成果を称えることを表現したいと考えた。