thin black lines
ロンドンデザインフェスティバルとフリーズアートフェアの期間中に、
サーチギャラリーで開催された「輪郭」をテーマにした個展。
まるで空中に描かれたスケッチのような華奢な黒い線によって、透明なサーフェスやボリュームが立ち上がり、
それらに機能を見い出すことを考えた。動植物の絵画が簡略化された結果として残った輪郭線が、
日本の「書」であることにも似た、意味性が凝縮された表現。それは前後の位置関係を緩やかに崩したり、
ときに三次元と二次元の狭間を行き来し、形態としての成立と破綻とを交互に繰り返すような、
多様な表情をもつデザインとなった。