COMPOLUX

西武百貨店渋谷店の3階婦人服売場における、マルチブランド・エリア及び共用部分のデザイン。
ここでは「コンテンポラリー&ラグジュアリー」をテーマに集められた複数ブランドが
統一環境で販売されつつも、各々のブランドが緩やかに区別されていることが求められた。
また、ブランド構成や商品の配置がめまぐるしく入れ替わることから、什器の可変性も必須条件であった。

そこで、ヨーロッパの街中に見られる、小さくも居心地の良い公園を囲っている「フェンス」のような
スクリーンを天井から吊ることで、そこに洋服を掛けられるハンガーラックとした。
これらの「フェンス」は自由に移動や取り外すことができ、洋服を照らす照明も内蔵した。
また、パターンは6種類用意し、ブランド毎に異なるパターンで区画をすることに。
ハンガーだけでなく、同じく天井から吊ることができるシェルフも一緒に作られ、
「公園のベンチ」のような床置き什器、「噴水」をイメージしたベンチもデザイン。
床面はコストや厚み等の制約から、一般的なピータイルを複数種類カットし、
それらをミックスしながら「石畳」のような貼り方をした。
試着室の壁面はそれぞれ異なる色をした「ツタ」で仕上げられ、
屋内の光だけでなく、屋外にも似た光でも洋服をチェックできるような配慮も。
これらによって、まるで公園の中を自由に歩き回るような気持ち良さを味わえる売場となった。

Client:
Seibu department store
Photographer:
Masaya Yoshimura
2013.10