HELLO KITTY MEN
言わずと知れた日本を代表するキャラクター「ハローキティ」。
これまで主に女性層に支持されてきた同キャラクターであるが、男性向けライフスタイル誌「Pen」との
共同企画ということもあり、メンズ用Tシャツのデザインが求められた。
そこで、理屈を抜きに直感的にかわいらしさを感じさせる「右脳を刺激」する要素に富んだ
キャラクターであることに着目し、むしろ「左脳を刺激」する表現によってその魅力を伝えることで
新たなターゲット層を獲得することを考えた。
01 医学キティ
骨格見本あるいはレントゲン写真のようなイメージによって、謎に包まれたキティの内部を垣間見るデザイン。
02 数学キティ
一見すると数学の公式にも見えるように数字や記号を使って「hello kitty」と表記し、
「=∞」は「無限」とも「キティのリボン」とも解釈できるようにした。
03 英文キティ
辞書の「hello」と「kitty」という箇所を抜粋し、その一部を蛍光ペンで印をつけたような
デザインにすることで、ピンクが「キティのリボン」で、黄色が「鼻」のように見えるようにした。
04 建築キティ
建築空間を設計する上で人体の寸法を基準とする「モジュール」を提唱した
建築家 ル・コルビュジェのスケッチを元に、同じく右手を挙げたキティと、
その隣には「キティの身長=リンゴ5個分」であることを示すリンゴ5個を配置し、
「キティのモジュール」とした。結果的に二人が「hello!」と挨拶しているようにも見える。
05 生物キティ
昆虫の標本のようなグラフィックでありながら、赤い蝶が「リボン」、黒いカブトムシとクワガタが「目」、
そして黄色い黄金虫が「鼻」になることで、遠目に見るとキティの顔が浮かび上がる。
06 物理キティ
キティの身長がリンゴ5個分であることを、モノサシの目盛りとともにレイアウトしたデザイン。
07 芸術キティ
原色と面構成を用いた抽象絵画で知られる画家のモンドリアンをモチーフに、
「どことなくキティの顔に感じられる」ように配色した。
08 進化論キティ
1974年に誕生して以来、時代に合わせて輪郭線や立体感などの表現手法や、顔のバランスなどが
細かく変化してきたハローキティ。人類の進化の過程を示す図と重ね合わせることで、
常にキティが進化し続けていることを表したデザイン。