crepe bouquet
手軽なギフトとして親しまれるフラワーブーケ。
ところが、店舗ではオーダー後に製作を始めることが多く、
お客様は最終形のイメージが想像しにくいうえ、店頭で待たされることにもつながる。
事前にブーケを作って店頭に陳列しにくいのは、ブーケの状態にすると十分な水が確保できず、
花の鮮度を保ちにくくなることが理由だった。
店頭でのストレスを軽減し、より多くの人に、手軽に、
長く花を楽しんでもらえるようなブーケをデザインすることに。
一般的な花屋では湿らせた紙などを根元に巻き付けて保水することが多い中、ブーケの内側に収まる形状の給水容器を選定。
この容器には約80mlの水が入れられ、蓋には茎を通すための穴が開いている。
穴の周囲には「返し」がついており、ブーケを横に寝かせたときに水がこぼれにくくなる役目をしている。
これによって花の鮮度を落とすことなく、あらかじめ作って店頭に並べて販売できるため、
駅前やビジネス街などの販売スピードが求められる店舗においても、より手軽に買うことができるようになった。
さらに、ブーケを受け取った人が、早めに花瓶に移さないと鮮度が落ちてしまう課題も同時に解決できるため、
包装紙自体をそのまま部屋に飾れる仕様にすることに。
コシのある厚紙で作り、中央付近にミシン目加工を施すことで、
ミシン目を破ると包装紙が2つに分離、上部をひっくり返して再び組み合わせると花瓶のような形になる。
クレープの包装紙のような形であることから「crepe bouquet」と名付けた。