bell-orgel

坂本龍一氏が発起人となり、森林保護を目的とした活動を行っている非営利団体「moretrees」の協力のもと、
伊勢丹新宿店で開催された「ISETAN JAPAN SENSES」のためにデザインした木製オルゴール。
会場では57組のクリエーターによってデコレーションが施されたbell-orgelも同時にお披露目された。

間伐材のヒノキで作られたのこのオルゴールは、「音を奏でるアイコン」として「ベル」の形をしており、
その形状の親しみやすさから、気軽に手で触れてもらうことで、木の感触を楽しんでもらいたいと考えた。
また、この形状と材質の組み合わせによって金属的な音質を柔らかくすることも意識した。

「ハンドベル」「スタンドベル」「ハンギングベル」の3種類が作られ、 「ハンドベル」は横に倒すと
曲が止まる仕組みに、 「スタンドベル」はベル部分をまわすことでネジが巻かれ、
どちらもベル自体が「スイッチ」の役目を果たし、ベルが本来もつ直感的な操作感に近づくことを目指した。
「スタンドベル」はゆっくりとベル部分を回転しながら曲を奏でるため、静止した状態よりも木目の特徴が
際立つようになった。「ハンギングベル」は引っ掛けたり吊るすことで、
使用シーンに幅が生まれることにも配慮した。

Client:
Isetan
Photographer:
Hiroshi Iwasaki
2011.10