tokyo baby cafe

東京・表参道にある、赤ちゃんを連れた両親が周囲に気兼ねなく利用できる「親子カフェ」のデザイン。

絵本やおもちゃがたくさん揃い、プレイルームや授乳室、おむつ替え室、個室が備わっており、
ベビーカーを意識したゆとりのある通路や、子供がいたずらをしないようにスイッチや取手などを
高い位置に配置するなど、様々な配慮がされた設計になっている。

「大人」と「子供」という極端に体の大きさが違う2種類の利用者が同時に楽しむ場所であることから、
デザインは、その「スケール感の違い」を切り口とすることに。大人と子供では座るイスも違うし、
食事の内容も違う。また、同じものを見ても、感じていることはまったく異なる。同じテーブルでも、
大人はテーブルの上と、そこに置かれている物を意識しながら生活している。

しかし、子供にはテーブルの裏が見え、テーブルの脚はまるで柱のように感じ、天板は屋根のような感覚で
日常を過ごしている。そういった「子供目線」と「大人目線」を活かした、
「すごく大きい」ものと「すごく小さい」もので構成されたデザインになった。

授乳用のソファが「すごく大きく」なったものがプレイルームになり、「すごく小さく」なったものが
おむつ替え用の台として。大きい窓に小さい窓。大きい電球に小さな電球。
床のフローリング材もよく見ると大小ある。「大人の目の届かない」テーブルや棚の裏にも、
動物の親子のイラストが隠れている。そんな、「親子」がたくさん散りばめられた、「親子カフェ」となった。

Places:
Tokyo
Photographer:
Jimmy Cohrssen
2010.04