nendo カプセルフィギュア 「アイデアの素」
球体ガムの小型自動販売機としてアメリカで発案され、1965年に日本に輸入されたカプセルトイは、
硬貨を入れてレバーを回すと、カプセルに入ったおもちゃなどがランダムに出てくるもので、
レバーを回す音から、「ガチャガチャ」という愛称で親しまれてきた。
アニメや漫画、ゲームなどのキャラクターを造形化し、日本のサブカルチャーシーンを牽引してきた
海洋堂は、その精緻な技術力を生かし、アートや伝統工芸、動植物などをモチーフにしたカプセル用の
ミニチュアフィギュアも多数制作。大英博物館やアメリカ自然史博物館など、
世界の博物館とも協業をしてきた。このような活動から、「子供のためのおもちゃ」という枠組みを超え、
多数のファンやコレクターから支持されている。
ありとあらゆるものをカプセルフィギュア化してきた海洋堂の更なる発展形を考えた結果、
「カタチのないもの」を立体化することに。それは、nendoが日々アイデアを生み出す際に意識している
いくつかの「心構え」やちょっとした「コツ」をイメージスケッチに書き起こし、
それらをカプセルフィギュアにするというもの。
日常的に発想することの重要性はクリエイターに限ったことではないと捉え、
デスクや棚などの身近な場所に飾っておくことで、日常生活においてアイデアが出やすい状態を
維持することができる、「脳のサプリ」のような存在となることを目指した。
メッセージは9種類用意し、それぞれ「カラー版」と、よりシンプルな「ホワイト版」からなる計18種類を制作。
「vol.01」と「vol.02」の2コレクションに分けて発売。
フィギュアを入れるカプセルは3種類の色を用意し、上下で僅かにグレーの色味を変えることで、
マシンに入れた際に単調な見え方にならないよう配慮した。また、場所の制約や音の問題など、
様々な理由からマシンが設置できないことが多く、その場合、レジで支払った後に箱に並んだ
カプセルから選ぶ、という販売方法が採用されているが、これだと購入する際の楽しみに欠けると考え、
簡易的な紙製の販売装置もデザイン。 カプセルトイの配送用の紙管をそのまま利用し、
カプセルがひとつずつ下から出てくるようにすることで、
マシンに近い購買体験を味わえるようになることを目指した。
vol.1
01 アイデア発見の近道は「リラックス」すること
面白いアイデアをみつけようとすると、思わず肩に力が入ってしまうもの。
肩の力を抜いて、深呼吸をすることで、脳をできるだけ柔らかい状態にしましょう。
面白いアイデアをみつけた瞬間に一気に捕まえにいく感覚を大切に。
02 目線を少しズラしてみる
ありきたりは面白くないし、突飛なものも受け入れがたい。
その、ちょうど間くらいのアイデアこそが人々の気持ちを心地よくしてくれます。
そういったアイデアは「常識」や「当たり前」の、ほんの少しズレたところに存在しているのです。
03 「右脳」と「左脳」をバランスよく
パッと見たときの直感的な驚きや感動といった「右脳」の喜びと、
じっくりとストーリーや機能などを論理的に理解したときの「左脳」の満足感。
その両者をバランス良く活用して、優れたアイデアをみつけましょう。
04 物事の「ウラ」を見る
どんな物事にも短所と長所があります。この両者はまるっきり真逆のようでありながら、
実は同じ事柄をオモテとウラから見ている、というだけの違いだったりします。
致命的な欠点との遭遇は、実は大きなチャンスかも。
05 (secret) ルールから「半歩はみ出す」感覚で
制約の中で考えごとをするのは、誰にとってもシンドイもの。
そんな時は試しに一度制約からはみ出してみましょう。「一歩」以上はやりすぎですが
「半歩」なら、ときには新しい選択肢が見えてアイデアが出しやすくなることも。
vol.2
06 120%伝えないと100%伝わらない
相手に完璧に伝わったと感じたことも、実際のところは7~8割くらい理解して
もらえていれば御の字。100%理解してもらうためには、120%の情熱と努力をもって伝える意識を。
07 常に「2択」に絞る習慣づけを
たくさんの選択肢の中から最善の選択をするのはとても難しいし、時間のかかる作業です。
だから、「いかに早く選択肢を2つに絞れるか」が重要。このスキルさえ身につければ、
おのずと判断ミスが減るのです。
08 いいアイデアほど一回捨ててみる
自分の中で「これぞ」と思うアイデアこそ、一度放置してみよう。
しばらくして改めて見てみると、さらにそのアイデアを発展する可能性が見えてくる。
09 アイデアは積極的に探さない
どうやらアイデアは探さずに、「ぼんやり」と眺めるほうがいいらしい。
集中すればするほど、その周辺の「思いがけない」アイデアを見逃してしまう恐れがあるからです。
なくし物を頑張って探してたときには全然見つからないのに、
忘れた頃に不意に出てくる、あの感じに似てるかも?