cuckoo-watch

スイスの高級時計ブランド「Maurice Lacroix」を代表するコレクション「Pontos」を、
英国のライフスタイル誌「Wallpaper*」の誌上企画のためにリデザインした、限定1点のみのウォッチ。

本来は「腕」につける腕時計を、そのままインテリアの一部としても楽しめるようにしたいと考えた結果、
腕時計用のスタンドを「壁掛け時計」として使えるようなデザインにすることに。
装飾の多いクラシカルな鳩時計のような外見によって、腕時計が壁掛け時計に視覚的に溶け込みやすくなり、
さらに、インデックスの数字は腕時計の境界を跨ぐように配置することで、より一体的な表現となった。

これにより、腕時計単体としては数字の一部しか見えない、という不完全さが特徴となり、
それと同時に、まるで「壁掛け時計の一部を切り取って持ち出す」ようなカンカクが生まれた。
本体の仕上げはマットホワイトにすることでインテリアに馴染むようにし、
針や文字にはアクセントとしてピンクゴールドを使用。

鳩時計の鳩の目には同ブランドのロゴである「m」を、振り子部分には腕時計のりゅうずを引き伸ばしたような
ディテールを採用するなど、「Maurice Lacroix」の世界観をさりげなく反映することも忘れなかった。

Client:
Maurice Lacroix
Collaborator:
Sherry Huang
Sayaka Ito
Photographer:
Akihiro Yoshida
2017.11