sakura
桜の枝が中から伸びてきて、側面の穴から顔を覗かせているように見える花器。
穴を覗き込むと、桜が内側の壁面から生え、中で満開に花咲いているのがわかる。
また、器の外側には花弁が一枚一枚貼られることで風で散っていく様子が表現されている。
こうした桜の生き生きとした表情を引き出す手作業や、狭い器の中での枝の接着作業、
そして焼成中に枝が垂れないようにするための治具の着脱といった緻密な作業には非常に高い技術を
要するため、セーヴル275年以上の歴史と伝統を脈々と継承する職人たちの存在は不可欠であった。