cs014
1300年有余の歴史をもつ、岐阜県の東濃地域で主につくられる美濃焼。
割れた器を修復するため糊漆で繋ぎ合わせる「金継ぎ」と呼ばれる伝統的手法と、
戦後の日本の高度成長期を支えてきた「現代の匠」の技術を融合することで、
全く同じ形状の3色の器をカットして繋ぎ合わせ、パターンが異なる3枚の皿に生まれ変わらせることができた。
焼成した器を寸分違わぬ位置でウォータージェットでカットし、接合のため全体をサンドブラスト加工し、
最後に漆で継ぐ。通常の「金継ぎ」は漆の上に金をまきつけるところ、黒漆のみで仕上げた。
これによって、釉薬を塗り分けるのとはまったく違う佇まいが醸成された。