rain bottle
パリで年に2回開催されるメゾン&オブジェのメイン会場内で開催されるトレンド紹介展示のために作られた作品。展示会のテーマが「WORDS」であり、言葉とデザインの関連性を模索する内容であったことから、「雨」をモチーフにすることに。英語だと「Rain」という明快な一単語で形容されるものの、日本語には雨の状態や時期によって何十種類もの呼び方が存在し、日本語の持つ細かいニュアンスや微細な感性を顕著に表してくれると考えた。透明アクリル製の瓶が並び、中には様々な「雨」が内包される。
雨の粒子の細かさによって呼び方が変わる「霧雨(きりさめ)」「微雨(びう)」「霎(こさめ)」。
突然降ってすぐに止む「俄雨(にわかあめ)」。
雪が混ざった「霙(みぞれ)」
夕方に降る「夕立(ゆうだち)」。
木の枝先から滴り落ちる「樹雨(きさめ)」。
埃や花粉が混ざっている「怪雨(かいう)」。
春の「五月雨(さみだれ)」と秋から冬にかけて降る「時雨(しぐれ)」など。
このように異なる「雨」を20点展示することで、日本文化特有の自然との関わり方とその奥深さを表現したいと考えた。